本文紹介【未処理の感情に気付けば問題の8割は解決する】vol.7
『未処理の感情に気付けば、問題の8割は解決する』本文を、少しずつご紹介していきます。
本文紹介vol.6はこちらから。
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感情を抑えることに
7割のエネルギーを費やす現代人
私たちの日常には、
「ストレスやマイナスの感情を
持たないフリをしなければならない」場面が
あちこちに存在しています。
例えば、朝の満員電車の不快さ。
上司や取引先から降りかかる理不尽な叱咤や、
夫婦間でくすぶる不満やイライラ、
社会に対する不安や怒り。
イヤな出来事に対して、
心の奥底では「キツい」「辛い」と
感じていても、
日々のタスクに追われる現代人は、
その感情をいちいち意識していられません。
些細な感情に振り回されていると、
日常のサイクルが回らなくなり、
この社会をうまく生きていけないと
思っているからです。
そこで私たちは、
気付くと都合が悪い感情を、
心の箱の中にギュッと押し込んでいきます。
例えば、部下が上司の説教を
適当に受け流すことはよくあります。
ただし、本当の意味で
「適当に受け流している」部下は少数派でしょう。
彼らは「傷付いた」ことを
認めてしまうと先に進めないために、
「適当に受け流すフリ」をしているのです。
そして多くの人は同じようなことを、
子どものころからずっと続けています。
つまり、感情を感じないフリをするのは、
ストレスに対する心の防衛反応であり、
組織の秩序やサイクルを
保つための工夫でもあるのです。
だから、決して悪いことではありません。
しかし、日常的に
「感じないフリ」を繰り返すと、
感情のアンテナはやがて錆びつき、
鈍感になってしまいます。
これこそ、
私たちが幼いころから繰り返してきた
「感情を感じなりトレーニング」なのです。
日常のあちこちで生じた、
「感じなかったことにしている」感情は、
決してあなたの中に
生まれなかったわけではありません。
未処理のまま「感じてはいけない」と
心に封じてしまっているだけなのです。
この封じられた感情は
いつしか火山のマグマのごとく煮えたぎり、
心の中で噴火寸前の状態にまで
ふくれあがっていきます。
これが、自分で味わうことができずに、
箱に入れてしまった感情。
つまり、未処理の感情です。
マグマのごとく吹き上げてきそうな未処理の感情は、
日常で受ける些細なストレスに過敏に反応し、
キレる、癇癪を起こす、涙があふれるといった
現実への作用を及ぼしていきます。
当然、一人ひとりがそれを抑えなければ、
私たちは今の社会生活を継続させられません。
現代人の多くは、
人生を発展させるエネルギーの約7割を、
爆発しそうな感情を抑えるための
ブレーキに使っていると言われています。
つまり私たちは、肝心の人生を前進させることに、
残り3割のエネルギーしか使えていない。
だから、現実がいつまでも思い通りに進まないのです。
「頑張り屋」、「努力家」と称される人ほど、
「進みが遅い」と感じて、
さらに懸命にアクセルを踏むでしょう。
しかしそれでは、
アクセルとブレーキを
両方同時に踏んでいるようなもの。
このままでは、
エンジンがいつか焼き切れてしまいます。
———————-vol.8に続く。
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